2011年1月14日金曜日

板碑の企画展

「中世びとの祈りⅡ-板碑のある風景ー」のタイトルで平成14年3月~5月 川越市博物館の企画展が行われた。その資料を館長から戴いてきました。


表紙は盛期暦応五年 1342年の喜多院(小仙波町)の板碑だ。保守が良好で県内でも屈指の史料です。喜多院は川越の観光ルート内にあり お出かけの時は是非ご覧ください。主尊はキリーク・阿弥陀で結衆板碑で2mを越える大型です。結衆(けちじゅう)板碑とは信仰を同じくする人々が集まって(結衆)して立てたものです。企画展ではNo.51史料として拓本が展示されました。


カタログの最初は各部位の名称 梵字(主尊などの種子)の解説があり 理解しやすく見学者に配慮されています。左のページには初期の項目で 珍しい山形が鋭角な寺尾勝福寺の板碑(No.40史料 拓本 建長三年 1251年)などが解説されている。


続いて盛期 民間信仰の板碑となる。盛期のページには表紙の板碑の説明 そして「民間信仰板碑」の解説がある。


そして後半の解説があり 川越市の板碑研究の歩みが掲載されている。記事にはありませんが 
織戸市郎先生が協力されたいきさつも館長からお話を戴きました。



裏表紙に展示の一覧表があり 96点に昇る展示がされ大掛かりな企画展であったことが解ります。コンパクトに纏まった理解しやすいカタログには好感が持てます。館長をはじめ学芸員や係員の仕事ぶりが垣間見られます。

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