七つの「施」
「施」とは 布施行 のことです。
1月23日の“一二三”にでたお上人様が私にお教え下さった 七つの施 とは『雑宝蔵教(ざっぽうぞうきょう)』にある 無財の七施 のことです。その時私は18歳 19歳年上のお上人様は37歳でした。
眼施 (がんせ) いつもやさしい眼差しで人に接すること。
和顔悦色施(わげんえっしきせ) いつもやさしい顔をして微笑を絶やさず人に接すること。
言辞施(ごんじせ) 正しく丁寧な言葉、いたわりの言葉、愛情のこもった言葉で人に接すること。
身施(しんせ) 礼儀正しく人に接すること。
心施〈心慮施〉(しんせ) 他人を思いやる心の施し。
床座施(しょうざせ) 老人や体の不自由な人に席を譲る施し。
房舎施(ぼうしゃせ) 人を家に泊めてあげること。
戒壇院の側でやさしくく噛み砕くように導いてくださいました。9月の遅い夕陽も既に落ち あたりに帳が降り始めていました。握り締めてくれた掌や肩に置かれた手の温もりは今でも私の財産ですし 誇りでもあるのです。
「あなたには阿弥他さまがお付です。何でもお話しましょうね。」
南大門までお送り頂いて この言葉を背に宿に帰りました。それが最大の迷路から出られた瞬間です。奈良の町並がとても明るく輝いて見えました。