肺癌
元気だった男をあっという間に 亡き者に。
晩春には「ひと足おさきに」の挨拶もなく 旅立ち。
ここ二年ほど 遺跡に関心を持たれ 私の採取した遺物を手にしながら話を聞いてくれた。質問もし 自らも異物を採取するようにもなっていた。去年の暮れに黒曜石を中心にした石器を説明したのが最後になった。私は新年から残土山の板碑を発掘にするのに感けた。公式な報告書を見ていただこうと訪れた7月。彼の急逝を告げられ 膝から崩れ落ちた。奇しく新盆の入りの日。
彼が最後に手掛けた蓮田が盛りを迎えていた。
例年より蓮華の輝きが違う。
大賀蓮
桜蓮
「?」
仏足蓮
明光蓮
剣舞蓮
輪王蓮
剣舞蓮
玉繍蓮
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