2011年5月11日水曜日

地主の権利

文化遺産は誰のもの。
9日に採取した「分銅型打製石斧」です。安山岩製 L=100mmでほぼ一般的なもので 縄文時代の中期頃の集落からは必ず数個は出土するタイプです。これは旧家の新宅で50代の旦那様が幼少の頃 本家の畑で拾ったものです。これだけの整った石斧を初めて手にすれば 誰でもそれは素晴らしいエポックであろうと思います。この方も並々ならぬ「想い」を籠めていたのです。
しかし私が採取したのは庭の梅ノ木の根元にごろんとしていたものでした。採取の了解を得るのに難儀をしました。少なくとも地主さんですから 快い了解を得たいのは常々の心構えです。しかし 中途半端な了解でしたので 諦めた方が良かったのかもしれません。 しかし洗浄や分析をするまでもなく この石斧は片面に磨き痕が存在し 刃の調整を度々重ねた長期に亘った貴重な一品です。怯めば科学の俎板にいつ上るかわかりません いや永遠に上ることはないかも知れません。

そもそも文化遺産は誰のものでしょうか。

「全ての人類のものです」 全宇宙のものと言い換えた方が良いかもしれません。行政の「智の循環」が不足しているので “意識”に問題があるのです。

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